VenetDCP分散・連成シミュレーションプラットフォーム
- 提供元
- 東芝デジタルソリューションズ株式会社
自動車業界を大きく変革するCASE(Connected、 Autonomous、 Shared、 Electric)が、車載制御システム開発現場でのモデルベース開発(MBD)を加速させています。
MBDは、車載部品のモデルや、自車を取り巻く様々な交通環境(道路、歩行車、自転車、標識、他車など)を模擬した外界のモデルによるシミュレーションを用いた開発のことで、開発の前倒しや後戻りの低減によって、車載部品単体の開発で貢献してきました。
「分散・連成シミュレーションプラットフォーム」は自動車メーカーやサプライヤーで普及が進んでいるモデルベース開発をより広く大規模に適用するために、多くのモデル、異なる開発ツール、異なる企業間をサイバー空間で結びつけ、共同検証できる環境を提供します。
これにより、自動運転や先進運転支援システムのように、複数のシステムと連携する複雑な車載システムの検証を前倒して実施できるようにし、品質の改善や生産性の大幅な向上を図ります。
しかし、多くの部品を相互連携して機能を実現する近年の自動車では、複数モデルの接続ニーズが高まり、「1社ではできない」、「つなぐのが大変」という新たな問題が浮上しています。モデルは、その時々の状態に応じて振る舞う模型であり、実体は設計書そのものなので他社に渡せないため、モデルは開示されません。また、車載制御システムは、何百、何千もの信号(変数)が複雑に絡み合うので、部品をまたいだ信号接続は極めて煩雑な作業となっています。これらの課題を乗り越えたとしても、多くのモデルが相互連携するシミュレーションの処理は高負荷となり、1台のPC上で処理すると、実行に要する時間が長くなってしまいます。
- モデルをつなぐのが大変
多数の信号線を誤りなく接続するのは難しく、接続ミスなのかバグなのか調査するためには多大な工数がかかる。
- モデルが開示されない
モデルの設計情報は各社の機密情報であるため、他社に開示せずに開発環境をつなぐ必要がある。
- シミュレーションが遅い
複数のモデルを集めて1台のPCでシミュレーションすると、動作が遅くなり、実行に要する時間が長くなる。

「TOSHIBA SPINEX」とは
東芝IoTリファレンスアーキテクチャーに準拠したインダストリアルIoTサービスの総称です。
TOSHIBA SPINEX は、持続的な価値創造 に貢献します。東芝の戦略もご覧ください。
SPINEXの名前に込めた思い
“SPINE” + “X”
SPINE とは脊椎(せきつい)を意味します。
人の身体を中心で支える脊椎。脊椎は、全身に神経をめぐらす脊髄(せきずい)を内包しています。エッジコンピューティングは、まるで人間の反射を担う脊髄のように隅々まで制御を行き渡らせることで、すばやく判断し処理します。
お客様のビジネスを支え、現場ですばやく適切な処理を行う。そんな脊椎のようにインダストリアルIoTの重要な骨格となって企業や社会に貢献し、人びとの活動を支える存在になりたいという想いを込め、さらにその先の広がり(eXpand)や経験(eXperience)、他の価値やサービスと掛け合わせる “X(cross)” を加え、東芝IoTリファレンスアーキテクチャーに準拠したインダストリアルIoTサービスの総称を “TOSHIBA SPINEX” と名付けました。
東芝IoTリファレンスアーキテクチャー基準の2つの柱

